・あらすじ
- 対バルバラと銀の祭具盗難の件、決着
- みんなでサンドウィッチ作り
- 第五部 皇女の休日 完
- 第六部 馬夏の青星夜の満月夢(まなつのよのゆめ)
- ミーアたち、ティアムーン帝国へ
- レッドムーン家、ルヴィの縁談
- ミーア、乗馬大会に出場
あなたの罪は消えない。でも……
前巻で銀の祭具を盗んだのは特別初等部の教師、ユリウスでした。動機は「蛇」に堕ちた母、バルバラにひと目だけでも会いたいため。
母のバルバラは「蛇」の構成員。かつてはシュトリナのメイド兼教育係としてシュトリナを虐待していた女性でした。6巻で思惑をすべて覆された上に捕まっていたのですが脱獄し、ミーアたちがいるセントノエルにやってきます。
息子と引き裂かれた上に殺された(と思っていた)悲しみが、バルバラの「蛇」としての原動力となっていたのですが、息子と再会して世界に復讐する意味を見失います。自分が今までしてきたことは何だったのかと。
彼女に対し、ミーアはこう言います。
「これからの生き方を変えなければいけませんわ」と。
死ぬまでの間に、奪われてしまった自分の人生に意味をもたせる。自分の人生にも確かに意味はあったのだ、そう誇らしく死んでいけるように。
思わず私の人生も振り返っちゃいました。社畜の人生、これでいいのか。
ルヴィの縁談から乗馬大会へ
夏休みを迎え、ティアムーン帝国に戻ったミーアは、レッドムーン家のルヴィから自分に縁談がきている話を涙ながらに聞かされます。
ルヴィには想い人がいて、お相手はルヴィの上官のバノスという男性。
年齢も親子ほど違い、身分も公爵令嬢と一平民。本来なら諦めざるを得ない恋ですが、身分違いの恋とか燃えますわね!という恋愛脳のミーアの思惑もあり、縁談を阻止することになりました。
前時間軸ではバノスを戦死させてしまったことでルヴィの怒りを買い、帝国崩壊の一端となっていたので結果的に良かったのか?
ルヴィの縁談相手はケーキになりたい男
ルヴィの縁談相手はヒルデブラントといい、ミーアの従兄弟。どこに出しても恥ずかしくない好青年なのですが、彼は子どものころめっちゃ美味しいケーキを食べて感動し、
「僕、大人になったらケーキになる!」と豪語した過去があります。
パティシエになる、とかお抱えのパティシエを雇う、ではなく「ケーキになる」。
うん、この人ミーアの従兄弟だわ。好青年だけど結構ちょろい。
そんなヒルデブラントが現在ハマっているのは乗馬。
このちょろい性格を利用すれば、ヒルデブラントの縁談話を伸ばすことが出来るはず!
ミーアの思惑にヒルデブラント(と慧馬)は見事乗り、乗馬大会が行われる運びになったのでした。
次巻は名物となった馬レース開催!