なつくの気まぐれ日記帳

いろいろ起こったことや感じたことを書く雑記ブログです。

【小説】誰か Somebody

杉村三郎シリーズ①

主な登場人物

杉村 三郎(すぎむら さぶろう)

主人公。35歳のサラリーマン。妻、菜穂子と娘の桃子と3人ぐらし。児童書の編集者をしていたが、菜穂子と結婚する条件として、義父に自分が経営する今多コンツェルンに転職するように言われ、従う。現在は今多コンツェルンの広報室に在籍している。

梶田 信夫(かじた のぶお)

嘉親のお抱え運転手。何者かに自転車に轢かれて亡くなる。享年65歳。

梶田 聡美(かじた さとみ)

梶田家の長女。32歳。控えめで大人しい性格。結婚間近だったが、父の死により結婚を延期する。4歳の頃、何者かに誘拐された記憶を持つ。父親は過去の因縁が元で殺されたのではないかと疑っている。

梶田 梨子(かじた りこ)

梶田家の次女。22歳のフリーター。明るく感情的で物怖じしない性格。父親を殺した犯人に自首を促すために、亡き父の伝記を作ろうと思い立つ。

今多 嘉親(いまた よしちか)

今多コンツェルンという大財閥の会長。79歳。三郎の舅。自転車に轢かれて亡くなった梶田運転手の伝記作成を手伝うように三郎に依頼する。

2つの“誰か”

  1. 梶田運転手を轢いたのは誰か
  2. 聡美を誘拐したのは誰か

最初は梶田運転手の伝記を作る手伝いをするはずだったのですが、聡美の誘拐事件の話や、父親は何者かに殺されたのかも…という憶測により、話が思わぬ方向に広がっていきます。
それでもって、伏線回収が鮮やかなので、最後までだれずに読み切ることができました。

平成の闇が濃いシリーズ

この「誰か」2003年のお話。ここから時系列で話が進んでいくわけですが、全体的に読んでてスカッとする話ではないですね。実際読んだあとも「え、謎は解けたけど、この人たちどうすんの…?」って読後感でしたし。
杉村三郎シリーズは「ハードボイルド」の要素が強いと言われている話なので、ハードボイルドが好きな人にはおすすめ出来るかも。

この本は、会社の人におすすめされたので読んでみたけど、感想聞いたらおすすめした人読んでなかったw なんでお勧めされたんだろう…?

杉村三郎シリーズ、もう完走しているので、ぼちぼち読書感想も書いていきたいと思っています。あまり間があくと忘れちゃう…。