陰謀と復讐の讃仰礼、始まる
讃仰礼とは、雛女の資質を測るための儀式のこと。皇后が出す課題をこなし、優劣を競う。初の儀、中の儀、終の儀と三日程あり、課題の内容は直前まで隠される──今回は、そんな讃仰礼の間のお話になります。
追加の登場人物紹介
玄 歌吹(げん かすい)
玄家の雛女。無表情で素っ気ない態度をとることが多いが本人はこれが普通。非業の死を遂げた姉の真相を探るために雛女になる。
金 清華(きん せいか)
金家の雛女。正室の娘だが、あまり優遇されていない。容姿端麗で舞が得意。好き嫌いがハッキリしており、至上の美を誇る玲琳を慕っている。
玄 傲雪(げん ごうせつ)
賢妃。歌吹とは同じ一族ではあるが、末端の出。歌吹によく目を配っているが、監視している向きもある。歌吹と同じく無表情で感情が分かりにくい。
金 麗雅(きん れいが)
淑妃。清華とは叔母と姪の間柄になるが、仲は悪い。拝金・現実主義で陰謀や策略を用いてでも敵を排除しようとする。
藍 芳林(らん ほうりん)
徳妃。藍家の正室筋。可愛い自分が大好きなナルシスト。本人は頭の良さを自負しているようだが、実際はそれほどでもないらしい。
安妮(あんに)
本宮に仕えて30年以上にもなる老女で、熟練の祈祷師。讃仰礼の評価のために呼ばれている。三年前の舞照の死に関わっている模様。
玄 舞照(げん ぶしよう)
歌吹の姉。故人。3年前に女官見習いとして後宮に上がったが、何らかの事件に巻き込まれ「炎尋の儀」にかけられ火傷を負い、それが元になり命を落とす。
今回の狙いは玲琳
今までは絹秀や慧月がターゲットだったわけですが、皇太子の尭明と一緒に川を渡ったりしてしまったせいで、淑妃の金 麗雅と徳妃の藍 芳林に目をつけられてしまった玲琳。まあ中身は入れ替わった慧月だったのですが。
芳春と清華、手痛いしっぺ返しをくらう
事あるごとに妃たちを馬鹿にしていた清華と芳春ですが、ここにきて麗雅と芳林から手痛いしっぺ返し返しを食らうことになります。妃たちの要求は、玲琳を讃仰礼の間に蹴落とすこと。私、麗雅の性格割と好きかもしれん。すぐ人を貶める発言はどうかと思うけど。
玲琳と慧月のガチ喧嘩
妃たちのヤバい陰謀が渦巻いてる中で、今度は玲琳と慧月が仲違いしてしまいます。初めて見せる、玲琳の頑なな態度にあたふたしてしまう女官2人。そしてそこに付け込んでくる藍家と金家。
仲直りに駆り出される男たち
思い出したように出てきた皇太子、尭明と、黄家の景行と景彰。黄家の2人は兄弟だから、けんかして仲直りってのもあるかもしれないけど、至高の皇太子(ひとりっ子)に仲直りの仲裁なんかできるんか〜?って思ったけど、きちんと慧月を諭してた。流石皇太子。
玲琳、死にかける
まぁ病弱で死にかけてるのはいつものことらしいのですが、今度は復讐に燃える玄家の歌吹が玲琳を襲います。古井戸に落とされた玲琳を救うのは──。
玲琳と慧月の喧嘩がやっぱり良い
作者の中村 颯希さんが「エモい喧嘩をさせたかった」とあとがきで書かれてた通り、なんか読んでてニヤニヤしてしまった。あたふたしてる女官2人には悪いと思いつつ(笑)。古井戸に落ちた玲琳を助けに行く慧月の必死さが泣ける。
そういえば仲直りありきの喧嘩とかもう何十年もしてないわ〜。なんなら友達もいないしな…とちょっと遠い目になってしまった。