なつくの気まぐれ日記帳

いろいろ起こったことや感じたことを書く雑記ブログです。

【読書】財布は踊る

人々の間を財布が巡る

主な登場人物

葉月 なつみ(はづき なつみ)

一人息子がいる専業主婦。ハワイ旅行でルイ・ヴィトンの長財布を買うことを夢見ながら節約に励んでいる。
念願のハワイ旅行でヴィトンの財布を買うが、夫がリボ払いを長期間続けていたことが原因で、2百万円以上借金があることが判明する。

水野 文夫(みずの ふみお)

大学を中退して色んなセールスを行うフリーター。現在はFXの情報商材ねずみ講を行う。

野田 裕一郎(のだ ゆういちろう)

水野の中学時代の同級生。最初は節約と投資信託で手堅く資産を増やしていたが、仕手筋にあおられて信用に手を出し、5000万円近く増やしたところで株が暴落。数百万円の借金が残り、会社にも居づらくなり退職する。

財前 夏美(ざいぜん なつみ)

本名は蛇川 茉美(へびかわ まみ)。34歳。ライター。風水と節約術を絡めた記事を書く。仕事にも恋愛にも行き詰まる日々を送っている。

平原 麻衣子(ひらはら まいこ)

アラサーの契約社員奨学金を返済しながら働いているので常にお金がない。
希望退職の話が出て焦り、奨学金返済の裏技を教えるという怪しげなサイトにアクセスする。

看板(オビ)に偽りあり

文庫本のオビには「月2万 その貯金があなたの人生を変える!」とあり、それを見た私は「主人公たちがお金に苦労しながらも月2万円を投資に当ててコツコツ頑張っていくんだろうなあ」と考えていたのですが、全然ちがった。
裏面のオビには登場人物の紹介とともに「お金と向き合い、挫折し、それでも希望を捨てない登場人物たち」とあって、広い意味で見れば間違ってはいないんだけど、それでも野田を入れたらあかんやろ。シンプルに犯罪者やし。このオビの紹介文書いた人、本ちゃんと読んだ?とちょっと思いました…。

闇金ウシジマくん始まった…?

本を読み進めたシンプルな感想。
なつみの所はそうでもないんですが、文夫とか野田、麻衣子のところが、え?私いつの間にか闇金ウシジマくん読んでた?となりました。
もちろんウシジマくんは出てきませんけど。
麻衣子が奨学金の裏技知りたさに怪しげな男にひっかかりそうになった時は「あ〜!!アカンって麻衣子ーーーー!!!」と心の中で叫びましたよ。
いやでも原田ひ香さんは「三千円の使い方」が有名かもしれないけど「母親ウェスタン」っていう小さなお子さんがいて、母親がいない父子家庭の家に入り込んでは子どもの面倒を見て姿を消す、ということを繰り返す女性の話を書いた人だったしな。闇金ウシジマくんの話を書いてもおかしくはない。

先のことは分からないけど、やれることをやるしかない

この小説が出版された時期は令和4年の2022年くらいなのですが、出てくる人たちはリーマンショックの余波をモロにくらってしまった人たちが多かったです。平成20年前半は景気がめっちゃ悪い話が多いな。
お金も仕事もないなかで、どうやって仕事を見つけ、人生を乗り切っていくのかがテーマのように思いました。
この本の中には乗り越えた人たちもいれば、乗り越えられなかった人たちもいて、正解がない分シビアやな〜と思いました。
でもやっぱ犯罪に走るのはあかん😓

物価が…安い!!

最初読んで驚いたこと。
たまご1パック133円〜!!
キャベツ1玉98円〜!!
3年で物価高騰しすぎじゃない?給料は上がってないのに…と本の感想と関係ないところで衝撃を受けました。