ランチが豪華なのって憧れる
主な登場人物
澤田 美智子(さわだ みちこ)
20代前半の、小さな出版社で働く派遣社員。恋人に振られて落ち込んでいる。
黒川 敦子(くろかわ あつこ)
通称「アッコ女史」。身長173cm。美智子が働く出版社で部長を務める。
ランチだけにとどまらない全4話
第一話:ランチのアッコちゃん
彼氏に振られ、鬱々と日々を過ごす美智子に上司であるアッコ女史からの提案。
それは、来週1週間の間、ランチの取り替えっこをすること。
美智子はアッコ女史のためにお弁当を作り、その代わりに?アッコ女史がいつも通っている(日によって店が違う)お店でランチしてくること。
毎回、違うお店でランチするワクワク感と、お店の色んな人たちとの交流を通して、美智子は少しずつ元気を取り戻します。
第二話:夜食のアッコちゃん
次の年、美智子が派遣されていた会社は倒産し、美智子は別の派遣先で働き始めます。
そこは女性陣が2つの派閥に別れて義理チョコをあげるかどうかで揉めている真っ最中。矢面に立たされた美智子は寒空の中、1人でお弁当を広げていると、自分を呼ぶ声が。
振り向くと、ワゴンに乗ったアッコ女史。
美智子は仕事が終わってからアッコ女史が営むスープ屋を手伝い始めます。寝ろ。
第三話:夜の大捜査先生
ここから美智子とアッコ女史はおまけくらいしか出てこなくなります。
主人公は30歳の契約社員、野百合(のゆり)。さえない現状にうんざりしながらも合コンを繰り返す野百合の前に現れたのは、高校時代の男性教師、前園(まえぞの)先生。聞けば、夜遊びしている教え子を追っているとか。野百合も前園先生と一緒に教え子を探すことになります。野百合の高校生の時の遊びっぷりが見事。高校の頃ってそんな体力あったっけ?と自問しました(笑)
第四話:ゆとりのビアガーデン
社内ベンチャーの社長で、社員一丸となってブラック労働で人生をすり減らす雅之(まさゆき)の
前に現れたのは、入社後失敗しまくり、わずか3カ月で退社した佐々木 玲実(ささき れみ)。
玲実は雅之が働くビルの屋上でビアガーデンを始めます。
始めは冷淡だった他の社員も、ビアガーデン行きたさに次第に業務の効率化を目指し、早く仕事が終われるように変わり始めます。
玲実にイラつく雅之ですが…。
とうとう端役でしか美智子がでてこなくなりました(笑)
モヤモヤしている人たちが主人公
この本に出てくる主人公たちは、基本的に自分の現状に満足できずにモヤモヤした感情を抱えています。モヤモヤしながら行きている主人公たちが、ランチやスープ屋、ビアガーデンに出かけ、人に会うことでどう変化していくのか。
現状を変えたければまず小さなところから環境を変えるのも手かもしれない、と思いました。
しかし、私には無理だ〜
ランチに行く時間があったら突っ伏して寝てたいし、ビアガーデンはそもそも空いてる時間に終われない…。
それに、ビアガーデンは会社ではいつも真夏にやってたせいか、ひたすら暑いという感想しかない…。
だからダメなのか😭
昔、会社のおっちゃんたちは仕事が終わる度に立ち飲み屋で楽しそうに呑んでたけど、そんな感じなんだろうか…。
美智子とアッコ女史がだんだん出てこなくなる
私は最初、美智子とアッコ女史がお互い協力しながら(主に美智子が)成長していく話なのかと思ってたけど、第三話からは悩める別の人たちが主人公になっていました。
最終話の「ゆとりのビアガーデン」では美智子が端役でチラッと出てきた程度で終わってしまったし。
第二話の「夜食のアッコちゃん」では派遣先を辞める気はなさそうな美智子でしたが、第三話と第四話では、アッコ女史が営むスープ屋関連で出てきている模様。
会社辞めた?
お茶くみ、義理チョコがある世界
義理チョコはあるかもしれないけど、お茶くみがあることにビックリした。
しかも派遣社員の美智子がお茶入れてるし。
一体いつの話?と思って刊行年数調べたら、初版が2013年だった。
東日本大震災後の景気悪い時か…。
シリーズものらしい
このあと「3時のアッコちゃん」と「幹事のアッコちゃん」と続くらしい。本屋で見かけたら読んでみたいな。