まるで白鳥とコウモリが一緒に空を飛ぼうって話だ
上巻で知り合った和真と美令は達郎の自白に対する違和感を埋めるべく、それぞれ調査を行うことになります。
達郎の自白に対する違和感
- 半谷殺害の日時が、当初の引っ越し予定日だった(実際は雨で翌週に延期)
- 健介が知り合ったプロ野球の日、健介は抜歯していた。(達郎の自供では健介はビールを買おうとしていた)
- 自白の時に話していた遺産に関する情報番組が見当たらない。
- 地元に知り合いの弁護士がいたのに、わざわざ健介に電話して相談。
- 健介と知り合うきっかけになった巨人対中日の開幕戦。チケットを健介がどうやって入手したのかが謎。(普通はコネなどを使わないと取るのは難しいらしい)
- 達郎の自白調書に書かれていた、健介が中日ファンになった理由がデタラメ。
- 達郎が健介を呼び出すのにプリペイド携帯電話を使ったと供述している点(番号を知られたくないのなら公衆電話からで十分)。
周囲の対応にモヤモヤ
和真と美令は証拠を集めていくわけですが、周囲の反応は冷ややかなんですよね。
「その話はもう終わってるんだから、今更話をややこしくしないで」みたいな。
でも私も当事者の立場だったらそうなるよなあ〜。だって仕事なんだもん。
五代と中町の二人の刑事は二人には協力的なんだけど、いかんせん「終わった話」ではあるので大っぴらにはできない。
だからこそ、和真と美令は協力していくわけなんだけど。
それにしてもこの刑事たち、食べてばっかいる
二人で話をする場所が、料理屋とか居酒屋が多いせいか、なんか刑事が話するところだけ、ちょっとしたグルメ回っぽくなってる(笑)
それと、五代刑事が度々心のなかで呟いている「この世の女は全員名女優」が何か頭に残って離れない(笑)
結論:半谷が悪い(ネタバレ)
散々書いてこれ!?って思わなくもないけど、詐欺師の半谷がクズだったせいでみんな不幸に…。
あとは誰かを庇おうとしても、後でツケは必ず返ってくるってことかな。
これからの和真と美令の未来を祈らずにはいられない、そんなラストでした。
そんで、これってシリーズものじゃないんだよねぇ?